旅する精神 移動する身体

失われた街、旅を、移動する住まいを、ひとところに居続けられない(いつかは失われる)身体の記録。

スパイスカレーとの出会い。大阪。

かつて、カレーは好きだけれど外に頑張って食べに行くようなメニューではないと思っていた。

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ナミニノカレー(天神橋六丁目)ある日の合いがけ

 東京に住んでいたころにもあちこち行き歩いて、カレーのことはなんとなくわかったような気になっていた。有名店にも行ったし、「カレーの街」とも呼ばれる神保町から秋葉原にかけては何度も通って好みの味を食べ漁ってもみた。

しかし、しっくりくるカレーに出会えなかったのだ。

ほかの食べ物に比べて、サラリーマンのランチにするには微妙に高いようにも感じられた。きっと大手の企業に勤めるバリバリのビジネスパーソンたちにはさほど高いものでもないのだろうが、かつての私のように忙しいだけでさほど稼いでいるわけでもない平凡なサラリーマンにとってはちょっとしたトッピングを加えるだけで千円を超える食事は分不相応にも思われて、なかなかハマるまでにはいかなかった。

そんなこんなで日々を過ごしているうちにようやく望みをむりやり叶えたようなかたちで関西に戻ることになって、出会ったのが大阪特有の「スパイスカレー」というしろものである。

といいつつ、実はこのスパイスカレーなるもの、東京などでもたまに出会えるものらしいのだが、大阪のそれは普及度合いもバリエーションの豊富さも図抜けていて、ほかの地域では(神戸や京都ですらも)及びもつかないくらいの独走状態である。札幌のスープカレーあたりをイメージしてもらえばお分かりいただけるかもしれない。

 

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ヤム鐡道の合いがけカレー

最初に出会ったのはこのカレー。

tabelog.com

何よりJR大阪駅の地下にあって利便がよかった。

きっかけは、なんとなくタウンガイドの雑誌で見かけて気になっていたので寄ってみたというだけ。今となってはポピュラーという以外には良さを感じなくなっているのだが、他所から来る分には本当に気軽に訪れることが可能な場所にあるし、ちょっとエッジ(これはこれで大阪スパイスカレーの重要な要素ではある)は効いていないにしてもメチャクチャうまい。私も一度で虜になってしまったほどだ。場所はJR大阪駅北側の「ルクア」B2F。新宿で言うとルミネや小田急みたいな駅とシームレスにつながっているエリアなので出張帰りのちょっとした時間にでも気軽に食べられてしまうので、特に関西以外の人にはおすすめ。

 

この項、店ごとに少し記事を増やしてみたい